
田舎暮らしを使ってみる
木造のことをきちんと理解できていないわけですから、設計者は現場任せを容認する結果とならざるを得ません。
結局、木造住宅はすべて施工者や職人の都合のよいようにつくられてしまいます。
たとえば注文住宅の場合であっても、工務店は木工事に対しては材木業者と大工任せです。
材木の拾い出しから加正は材木業者、大工には釘、金物から接着剤までの費用を含んで、「手間請け」というかたちで請け負わせます。
当然のことながら、釘や金物の種類・数を指定する図面はありません。
施工管理のしっかりした工務店であれば、規定の釘や金物は使うようにしています。
だからといって、完璧であるとはいい切れません。
ましてや建売住宅の場合、図面は営業マンが営業設計と称してプランニングを行い、建築士はそれを元に確認の取れる図面に製図するだけ。
床組みから小屋組み、柱の組み方まで現場任せで、設計図どおりなのは間取りだけという住宅が少なからずあるのです。
わが国の住宅地の約30%が、軟弱地盤上にあるといわれています。
その地盤の性質により、さまざまな現象が発生して建物に重大な被害を及ぼすこともあります。
住宅でもビルでも、建築物は地盤に定着させて建てられています。
その地盤はさまざまな性質をもった層によって構成されているものなのです。
地盤は、「洪積層」と「沖積層」とに大別されます。
一般に土と呼ばれるものは、この洪積層と沖積層に属しています。
岩盤と呼ばれる層があり、およそ伽万年ほど前といわれる「第三期」という地質時代に形成されたものをいいます。
洪積層は、およそ2万年から1万年前までの地質時代である「洪積世」に堆積した地層です。
一方、沖積層は、1万年くらい前から現在までの地質時代である「沖積世」に堆積した若い地層をいい、洪積世より柔らかい地盤なのです。
さらに、住宅地の場合、丘状の大地を削って造成して分譲地としたり、田や沼地を埋め立てて宅地にしたり、河川改修によって新たに住宅地としている場合など、もともとの地層以外にも比較的新しい地盤となっている場合もあります。
地盤は、その生成された年代によっておおむね地震時の揺れが違ってきます。
関東大地震のとき、旧東京市内の木造建物の全半壊率は、地質的に最も若い堆積層で、十分硬化していない沖積層の厚さが増すにつれ急速に増したとの調査結果が出ています。
特に、沖積層の厚さが1メートルを超えると被害が急増しています。
本来なら、建物を建てる前に地盤を調査し、何か問題があるようであれば、地盤改良を行うなり、その地盤に見合った基礎構造を検討しなければなりません。
建売住宅の場合、建物の構造強度的な配慮は二の次ですから、こうした地盤の性質を知るための調査が行われないこともしばしばです。
当然、地盤に問題があれば、家は倒壊の危機にさらされることにもなりかねません。
地盤について、もう少し詳しく説明しましょう。
地盤は土や岩盤によって構成されていますが、土はいくつかの種類に分類できます。
土を粒の大きさによって分けると、大きいほうから、際・砂・シルト・粘土となります。
砂は粒が大きく、粒どうしの引っ掛かり、つまり摩擦力によって建物を支える強さを発揮します。
よって、砂でできた地盤は、木造住宅に限らず建物を支持する地盤としては、頼りになる硬い地盤ということができます。
砂地盤も地震のときには「液状化」という、やっかいな現象を生じる恐れがあります。
液状化現象は、1964年の新潟地震のときに、RC造のビルが液状化のために、ごろりと横倒しになってしまったことで初めて注目されましたそのときから液状化発生のメカニズムが研究され、今では地盤調査を行うことによって、その地盤が、液状化が起きるか否かの判定ができるようになりました。
そのメカニズムは一口にいえば、地震のときの揺れで砂粒間の水圧が上昇することにより、砂粒どうしの摩擦力が減少して、砂が水に浮いた状態になることをいいます。
このように、液状化現象は水を含んだ砂の地層で発生するため、地下水位面よりも下の砂層で起きます。
沖積層では、こうした砂層が広く分布しているので、液状化は珍しい現象とはいえません。
砂層地盤で、大地震によって液状化が起こると、地面の下が液体となってしまい、上の建物は傾いたり、足元を引き裂かれたりするので、木造住宅ではしばしば大きな被害が起こっています。
一方、粘土でできた地盤については、粘土は砂よりも小さい粒でできているため、粒と粒の粘着力によって強さを発揮します。
この粘土地盤での大きな問題は「圧密沈下」という現象です。
建物などの重さによって地盤が圧縮され、地面が下がる現象をいいます。
液状化現象と圧密沈下建物に少なからぬ被害を及ぼす「液状化現象」と「圧密沈下」。
ここではそのメカニズムを紹介しましょう。
現象は、ただ地盤を見ただけではその問題を抱えていることには気付きにくいものですが、着工前にきちんとした調査を行えば問題の有無を判定することができます。
粘土は、粒が小さく隙間も小さいため、水が自由に通り抜けられません。
したがって、建物が完成したときには、下の粘土層のなかの水は排水されきらずに残っています。
建物の完成後、その重みで水がじわじわと周辺の地盤に絞り出されていき、その結果、水が出ていった分だけ、粘土層の体積は小さくなって厚みが減るのです。
圧密沈下は、軟弱な埋立て泥土や沖積粘土層の地域でよく起こります。
同じ敷地のなかであっても一様に起こらないため、大変にやっかいな現象であると言えるのです。
地盤の構成や建物の重さによる力のかかり方が均一でないためで、建物の部分によって沈下の大きさが違うクリート基礎、擁壁にひび割れを生じさせることもあります。
木造住宅は軽いので「圧密沈下」が直接の原因となることは多くないのですが、地盤は、蝶・砂・シルト・粘土が単独か、は混じりあって層状になり、その地層が重なってできていますので、その地盤の成層の状況から特質を探り出して慎重に対処する必要があるのです。
建物を支えている地盤は地球の表皮の部分でしかなく、その表皮という地層は、地域ごとに形成層に特徴があります。
建物の基礎や杭を支える地盤のことを「支持地盤」といいますが、実際に住宅を建てるときには地耐力を推定して安全な基礎構造を選択することが大切なのです。
資する制度です。
このような優遇措置を設けている関係もあって、建物に一定の基準を設定しています。
その基準に適合しなければ融資の対象にはなりません。
このことから、公庫融資の対象になる物件は優秀で安全な建物だ、という評価を得ることになりました。
公庫の建築基準では、一定の強度水準を満たしていることが要件となります。
住み心地を確保するための広さや、飛びぬけて高額にならないように価格や広さの上限といった基準もあります。
あくまでも水準の品質を確保するために設定されているものですから、錐準を満たしているからといって特別に品質がよいというわけではありませんが、国のお墨付きという意味で、安心ということができるでしょう。
もっとも、公庫融資と瓶われていなくとも、安全性や耐久性などの基準が明確にされていて、現行の建築基準法や条例などをきちんと満たした住宅であれば、十分に同等の水準を保てるということもできます。
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